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2008年12月20日

カヴァティーナ

この曲は、ベトナム戦争で心に傷を負った3人の若者の生と死を描いたM・チミノさんの映画作品ディアハンターのテーマ曲です。ディアハンターはアカデミー作品・監督・助演男優・音響・編集賞を受賞した名作映画。

ペンシルヴァニアの田舎町と戦場での苛酷なまでの描写の対比が、戦争の悲惨さを強く訴えていましたね。特にロシアン・ルーレットの迫真性は凄かったです。もちろん主演のロバート・デ・ニーロさんが最高でした。

と、映画の話は置いておいて・・・。
この曲はイギリスの作曲家スタンリー・マイヤーズさんの作品です。
なんともいえない、「哀しげだけど美しい旋律」が映画との相乗効果で名曲になっています。映画と切り離しても、もちろん名曲だと想います。

この曲をクラシック・ギターのソロ曲として取り上げたのはクラシック・ギター界の大御所であるジョン・ウィリアムスさん。

3/4拍子のこの曲のテーマは大変ゆったりしています。基本的には付点2分音符を中心にしてそこへ8分音符や16分音符で連続していくメロディです。
このような大きく動くメロディの場合は、コード進行が重要になってきます。
クロマティックな進行等をうまく使っていて、実に魅力的な進行になっていると想います。
そしてアルペジオが綺麗に絡んでいるので非常に情緒的なんです。

特に中間部分からテーマへ戻るまでの部分は思わず「グッ」とくるコード進行だと想いませんか?
そこへゆったりとしたメロディが乗ってくると、それはもう「感動しないわけにはいかない!」って感じですね。

全体的にはセーハが非常に多い曲ですので、ポジションチェンジのときのフィンガーノイズや音のビビリに注意をして弾いています。けっこう簡単そうな感じがするわりには、手が疲れる難しい曲だと想います。

クラシック・ギターの名演はたくさんあります。もちろん本家のジョン・ウィリアムスさんの演奏も捨てがたいのですが、個人的には、村治佳織さんの演奏をお薦めします。
この村治佳織さんの演奏するカヴァティーナは、非常に女性的な優しさと可憐さが出ている名演だと想います。

特に、各弦の音のバランスが非常に良く、メロディ部分が際立っています。
それでいて、アルペジオの部分やベース音の部分もバランスが非常に良いです。
そして、村治佳織さんの演奏で一番良い部分はテンポ。
ゆっくり過ぎず、速すぎず、実に丁度良いテンポで奏でています。
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